マイクロソフトの場合

 進捗管理のあり方として面白い。しかし、こういうのがどこででも通用するわけではないのだろう。

マイクロソフトの場合は夕方5時がチェックインタイム。この時間までにソースをアップしておくことが絶対条件で、逆にいえば、それさえ守っていれば何をしててもOK。遊んでいようが、夜中だけ働いていようが、部屋から一歩も出てこなくても、何の文句もいわれない。元イスラエル軍戦車部隊の指揮官で、Windows95の品質管理責任者を担当したデーブ・マリッツのコメントを引用する。

組織構造がなければ複雑なことは何もできっこない。ただし、できるだけその体制は見えないようにし、あの気難し屋の開発連中に、何でもやりたいことをできるという幻想を抱かせなければならないのです。一日中、素足で歩き回っていても構いませんよ。オフィスの中にテディベアのぬいぐるみ、どうぞどうぞ。私にとってそんなことはどうでもよいことです。ただし、もしだれかが、夕方五時までにコードをチェック・インしていなかったとしたら、そのときは私がそいつのオフィスに入っていくときだということを、連中はよくわかっているはずです。

プロジェクト・ビルド・マスターはマスター版ソースを用いて毎日「製品」をビルドし、テストする。ビルドもテストもスクリプトによる自動化が図られているため、時間的にはたいしたことはない。ただし、ビルドやテストが通らなかった場合、プログラマは「居残り」となる。イノベーションは任されているし、自由度もある。しかし好き放題にプログラミングしても「製品」は絶対に出来ない。ともすればバラバラになりがちのプロジェクトをデイリービルドで「同期」を取り、その度にテストを実施することで「安定化」を図る。これがマイクロソフトのやりかた

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